株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
中国とアメリカの貿易戦争で円高・株安が大幅に進行していますが、その裏で仮想通貨が大幅に上昇しているため、仮想通貨FXに興味を持った人も多いでしょう。
しかし、仮想通貨は過去にバブルが崩壊して価値が10分の1以下になったものもありますが、初心者が仮想通貨FXを始めても大丈夫なのでしょうか?
そこで今回は、仮想通貨初心者でも仮想通貨FXを始めて大丈夫か、仮想通貨FXの特徴を解説します。
Contents
仮想通貨FXは初心者でも大丈夫
仮想通貨とは、円や米ドルといったような国が発行している通貨とは異なり、ネット上に存在する電子データのみでやりとりする通貨のことです。
仮想通貨はブロックチェーンというセキュリティの高い技術で取引データを管理することで、コストを大幅に削減できるため、国内外への決済や送金を割安な手数料でできるのが特徴です。
FXとは、外国為替証拠金取引(Foreign Exchange)のことで、円や米ドル、ユーロなどの各国が発行している通貨を取引して為替差益を得ることです。
証拠金取引では、取引時に資金の移動が生じるのではなく、決済時に損益を計算してその分が受け渡しされます。
仮想通貨FXは、一般的なFXで取引する対象が円や米ドルなどの法定通貨から仮想通貨に変わっただけなので大差ありません。
テクニカル分析やファンダメンタルズ分析などで、おおよその変動さえ予想できれば、初心者でも問題なく取引できるでしょう。
現物取引との違い
株式投資では、購入した株式の所有者になるのが一般的です。
しかし、一般的なFXや仮想通貨FXでは、買いポジションでも法定通貨や仮想通貨の所有者になるわけではありません。
これは株式投資が現物取引であるのに対して、FXが証拠金取引であるためです。
そのため、「国内外への送金で仮想通貨を使用する」「決済で仮想通貨を使用する」など、投資目的ではなく使用目的の場合には、FXではなく現物取引に切り替える必要があるので注意しましょう。
仮想通貨FXのメリット
仮想通貨FXは、一般的なFXの取引対象が法定通貨から仮想通貨に変わっただけなので、FX初心者でも問題なく取引できると言いましたが、仮想通貨FXにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
仮想通貨FXの主なメリットは以下の4つです。
- 変動が大きい
- 24時間取引できる
- レバレッジをかけられる
- 下落相場でも利益を狙える
それぞれのメリットについて見ていきましょう。
変動が大きい
1つ目の仮想通貨FXのメリットは、変動が大きいことです。
一般的なFXでは、余程の事態が生じない限り、大幅な変動が生じることはあまりありません。
例えば、アメリカと中国の貿易戦争で急に円高が進行した場合でも、数日で1ドル111円の米ドルが109円になっただけで、変動幅はわずか2%です。
株式投資ではストップ高・ストップ安が設定されていますが、1日最大10%以上の変動が生じることもあります。
仮想通貨も株式投資と同様、1日10%以上の変動が生じることが多々あります。
一般的なFXは変動幅が小さいため、レバレッジを効かせることで利益を大きくする必要がありますが、仮想通貨FXはレバレッジを効かせなくても変動幅が大きいため、十分利益が期待できます。
そのため、低レバレッジでリスクを抑えながら運用できるので、仮想通貨FX初心者でも安心して取引を始められるでしょう。
24時間取引できる
2つ目の仮想通貨FXのメリットは、24時間取引できることです。
例えば、株式投資は平日の9時~15時が取引可能で土日祝は取引不可、一般的なFXは平日24時間取引可能で土日は取引不可と取引可能時間や曜日に制限があります。
しかし、仮想通貨FXは土日祝に関係なく24時間取引可能です。
仮想通貨FXを扱っているFX業者のメンテナンス等がない限りは、土日祝関係なく24時間取引できます。
そのため、日中忙しいサラリーマンや土日祝しか落ち着いて取引できない人にとって、取引しやすい環境が整っていると言えるでしょう。
レバレッジをかけられる
3つ目の仮想通貨FXのメリットは、レバレッジをかけられることです。
一般的なFXは変動が小さいため、レバレッジを効かせることで大きな利益が期待できましたが、仮想通貨FXは変動が大きいにもかかわらずレバレッジをかけることが可能です。
株式投資は信用取引を選択するとレバレッジ3倍程度までかけられますが、仮想通貨FXは一般的なFXと同様に最大25倍までレバレッジをかけられます。
仮想通貨FXは、変動幅が株式投資並みでも、変動幅が小さいFX並みのレバレッジをかけられるため、大きな利益を目指せるでしょう。
下落相場でも利益を狙える
4つ目の仮想通貨FXのメリットは、下落相場でも利益を狙えることです。
現物取引の場合は、一度自分の所有物にしなければならないため、買いポジションからの取引しかできません。
そのため、上昇局面では利益を出せても、下降局面では見ていることしかできないため、利益を得られない期間が生じます。
しかし、証拠金取引である仮想通貨FXでは、一般的なFXと同様に売りポジションからも取引できるので下降局面でも利益を出すことが可能です。
現物取引は利益を出せる機会が限定されるため、初心者にとってレベルが高いですが、両方から取引できる仮想通貨FXは初心者でも取り組みやすいと言えるでしょう。
仮想通貨FXのデメリット
仮想通貨FXには、変動が大きい・24時間取引できるといったメリットがありましたが、デメリットはあるのでしょうか?
仮想通貨FXの主なデメリットは以下の2つです。
- ハイリスク・ハイリターン
- スワップが取られる
それぞれのデメリットについて見ていきましょう。
ハイリスク・ハイリターン
1つ目の仮想通貨FXのデメリットは、ハイリスク・ハイリターンということです。
仮想通貨FXには「変動が大きい」「レバレッジをかけられる」というメリットがありました。
しかし、この2つを組み合わせると、大きな利益が期待できる一方で大きな損失を抱える可能性が高いということを意味します。
例えば、レバレッジ25倍で取引している場合には、4%程度の変動でロスカットになると言われています。
一般的なFXでは、大幅な変動が生じても急に4%の変動が生じることはないので問題ありませんが、仮想通貨FXでは、1日に10%以上の変動が生じることは普通です。
レバレッジをかけすぎると、ロスカットもしくは急な変動では自己資金以上の損失が生じる可能性もあります。
FX初心者が仮想通貨FXを始める際は、レバレッジを低くしてリスクをなるべく抑えましょう。
スワップが取られる
2つ目の仮想通貨FXのデメリットは、スワップが取られることです。
一般的なFXは通貨間に金利差が生じている場合には、金利差の有利なポジションを持つとスワップが得られます。
しかし、仮想通貨FXは金利というものが存在しないのでスワップを得られません。
仮想通貨FXでのスワップとは、金利差のことではなくFX業者に支払う手数料を意味しています。
レバレッジを効かせて自己資金以上の取引をすることは、お金を借りて取引しているのと同じなので、買いポジション・売りポジションの両方でスワップが生じます。
そのため、仮想通貨FXを始める際は、どちらのポジションを長期間保有してもスワップで損をするため、スキャルピングやデイトレードといった短期間の投資に絞った方が良いと言えるでしょう。
まとめ
中国とアメリカの貿易戦争によって円高・株安が進行していますが、その裏で仮想通貨が値を上げています。
2017年後半に生じた仮想通貨バブルを彷彿させる上昇に、仮想通貨を取引したいと考えている投資初心者も多いでしょう。
仮想通貨FXは、一般的なFXの取引対象が法定通貨から仮想通貨に変わっただけなので、投資初心者でもある程度テクニカル分析やファンダメンタルズ分析で変動を予想できれば問題なく取引できます。
しかし、仮想通貨FXは変動が大きいため、高レバレッジで取引すると、寝ている間にロスカットで大幅な損失が生じていたというケースもあります。
ハイリスク・ハイリターンであることを理解しながらリスク管理を徹底した状態で取引を始めましょう。