株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
FXは、土日を除いて24時間取引できますが、24時間活発な取引が行われているわけではありません。
時間帯によってはほとんど変動が生じておらず、取引をしてもあまり利益を得られない場合もあるため、大きく動く時間を狙って取引することが重要です。
そこで今回は、FXで継続的に安定した利益を得る上で重要となる大きく為替が動く時間がいつなのか解説します。
Contents
FXで為替が大きく動く時間とは
FXは土日を除いて24時間取引可能です。
一方、株式投資は土日祝を除いて9時~15時と取引時間がFXより短いという特徴があります。
なぜ、このように取引時間に差があるのでしょうか?
日本の証券取引所の株式を取引する際は、証券取引所の開場時間に合わせて取引するため、取引時間が限られています。
一方、FXは日本の為替市場だけでなく、ニュージーランドやオーストラリア、イギリス、アメリカなどの市場が時間をずらしながら開場しています。
そのため、常にどこかの市場が開いているので、24時間取引することが可能です。
日中働いているサラリーマンは、取引時間が限られている株式投資をリアルタイムで行うことは困難です。
しかし、FXは24時間取引できるため、日中働いているサラリーマンでも取引できることから人気があります。
24時間取引できると言っても24時間活発に相場が動いているというわけではありません。
相場が動く時間はある程度決まっているため、安定した利益を得るには相場が動く時間を狙って取引することが重要です。
FXで為替が大きく動く3つの時間
FXで為替が大きく動く時間はいつなのでしょうか?
FXで為替が大きく動く時間と言われているのは、以下の3つの時間と言われています。
- 日本時間9:00~11:00
- 日本時間17:00~19:00
- 日本時間21:00~1:00
それぞれの為替の動く時間について詳しく見ていきましょう。
日本時間9:00~11:00
東京市場とシドニー市場、ウェリントン市場の開場時間が重なる時間帯です。
シドニーとウェリントンのオセアニア市場だけが開場している9:00より前は、為替が動く時間帯ではないので無視しても問題ありません。
しかし、東京市場が開場する9:00から徐々に為替市場が活発になり、9:55に銀行が窓口に公示するレートである「仲値」が決まります。
この仲値が決まるまでは銀行の思惑などで為替相場が活発になる傾向があります。
基本的にこの時間帯は実需に関連する取引が多く、投機筋が少ないことからFX初心者でも取引しやすい時間帯と言えるでしょう。
日本時間17:00~19:00
先ほどの東京市場の時間帯では、全市場の5%程度の取引しか行われていないため、あまり大きな為替変動が生じることはありません。
しかし、この時間帯になると全市場の40%の取引が行われるロンドン市場が始まるので流動性が豊富になります。
特にロンドン市場が始まって最初の2時間であるこの時間は、東京市場の時に少なかった投機筋も積極的に仕掛けてくるため、為替が大きく動く時間帯です。
トレンドがハッキリしやすいため、しっかり流れに乗れば大きな利益を期待できますが、流れに乗り損ねると大きな損失を抱えることになるので注意が必要です。
日本時間21:00~1:00
この時間は、ロンドン市場にニューヨーク市場が加わるため、より為替が大きく動く時間です。
重要な経済指標の発表や要人発言も多く、それらに合わせた投機筋の仕掛けも多くなります。
ロンドン市場の時に生じたトレンドがこの時間帯で急激に変わるということもあるため、騙されないように注意が必要です。
FXの知識や経験が豊富なトレーダーにとって魅力的な時間ですが、FX初心者には少し難しい時間です。
FX初心者は、まずは安定した為替変動の東京市場の9:00~11:00、続いてロンドン市場の17:00~19:00で取引に慣れてから、大きく動く時間のニューヨーク市場の21:00~1:00にチャレンジすることをおすすめします。
通貨ごとに為替が大きく動く時間
9:00~11:00・17:00~19:00・21:00~1:00の3つが為替の動く時間帯ですが、取引する通貨によっては為替が動く時間が少し異なります。
そのため、自分の取引する通貨がどの時間帯によく動くのか確認しておくことも重要です。
「ドル円・ユーロ円・ポンド円・豪ドル円・NZ円」の5つの通貨が動く時間はいつなのか見ていきましょう。
ドル円
ドル円は、関連しているのが日本の円とアメリカのドルで、日経平均やダウ平均の影響も受けるため、東京市場とニューヨーク市場の時間帯は要チェックです。
ニューヨーク市場の時間は経済指標や要人発言で大きく動くことが多く、大きな為替変動を狙う場合は21:00~1:00の時間をおすすめします。
大きな為替変動が生じるとは言っても、取引に参加している人が多く板が分厚いことから、1円程度の変動が生じることは稀です。
ドルは世界の基軸通貨であるため、ドルが関連する通貨ペアは時間帯に関係なく積極的に取引されています。
そのため、時間帯を気にせずに取引してもあまり問題ないと言えるでしょう。
ユーロ円
ドル円は世界の基軸通貨であるドルが関連しているため、あまり時間帯を気にしなくても問題ありませんでしたが、ユーロ円は動く時間が限られています。
ロンドン市場が始まる少し前の15:00から徐々に取引が活発になり、1:00までは値動きが大きい時間が続きます。
ユーロ円は、日本の経済指標やユーロ圏の経済指標の影響も受けますが、ドル円の影響も受けるので注意が必要です。
ドル円が円安に振れる・ユーロドルが下がると、ユーロ円の値動きが小さくなります。
そのため、ドル円の状況も確認しておくことが重要と言えるでしょう。
ポンド円
ポンド円もユーロ円と同様、動く時間が限られています。
ロンドン市場が始まる少し前の15:00から徐々に取引が活発になり、1:00までは値動きが大きい時間帯が続きます。
ポンド円は、日本の経済指標やイギリスの経済指標の影響も受けますが、ドル円やポンドドルの影響も受けるので注意が必要です。
ドル円が円安に振れる・ポンドドルが下がると、ポンド円の値動きが小さくなります。
そのため、ドル円の状況やポンドドルの為替変動を確認することが重要と言えるでしょう。
豪ドル円・NZ円
豪ドル円やNZ円も動く時間が限られていますが、動く時間の範囲が他の通貨ペアと比べて狭いことが特徴です。
6:30から取引が活発になり、11:00までは値動きが大きい時間帯が続きます。
豪ドル円とNZ円は似たような為替変動が生じやすいため、双方の国の経済指標を確認する必要があります。
また、豪ドル円は中国との取引が多いことから中国の経済指標の影響を受けやすいので注意が必要です。
トレンドが発生していても、中国の経済指標ですぐにトレンドが転換することも多いため、豪ドル円やNZ円を取引する際は通貨ペア以外の情報収集も心掛けましょう。
まとめ
FXは世界中に市場があるため、1つの取引市場が取引時間を終わっても、他の取引市場が始まることで土日を除いて24時間取引できるようになっています。
そのため、日中仕事で取引できないサラリーマンでも、帰宅後に取引できることから人気の資産運用の1つです。
しかし、土日を除いて24時間取引できると言っても、時間帯によっては市場規模が小さく為替変動があまり生じない時間帯もあります。
そのような時間帯は、効率良く利益を得ることが困難であるため、為替がよく動く時間帯に取引することが重要です。
日本時間では、「9:00~11:00・17:00~19:00・21:00~1:00」の3つの時間が為替変動の生じやすい時間と言われています。
通貨ペアによっては動く時間が異なる場合もあるため、それぞれの通貨ペアの特徴を理解してから取引を始めるようにしましょう。