株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
FXの取引手法は「スキャルピング」「デイトレード」「スイングトレード」「長期トレード」の4つがあります。
今回ご紹介する「スイングトレード」とはどのような取引手法なのでしょうか?
FXの基礎知識として確認しておきましょう。
スイングトレードとは
FX取引における「スイングトレード」は、数日~数週間の間ポジションを保有して、利益がでる時期を見極めて売買する手法です。
数秒。数分で取引をする「スキャルピング」や、1日の内に取引を終了させる「デイトレード」と比較すると長期的な取引手法のように感じますが、あくまでも短期的な取引手法の一つであると言われています。
主に日足。週足のチャートを活用して分析を行い、取引をするころで利益を得ます。
スキャルピングやデイトレードと比較すると長い期間ポジションを保有することになるため、きちんとした分析をすることができていれば、大きな利益を得ることもできるでしょう。
しかし、ポジションを所有する期間が長くなることで価値が急落してしまう可能性も高くなるので、レバレッジをかけすぎると大きな損をしてしまうかもしれません。
狙う取引は100pips~500pipsが一般的です。
スイングトレードのメリット
FXでスイングトレードによる取引を活用するメリットを知っておきましょう。
(1)大きな利益が狙える
スイングトレードによってFX取引をした場合、ポジションの保有期間がデイトレードやスキャルピングなどの取引に比べて長いことから、きちんと分析をして売買をすることで1度の取引で大きな利益を確保することが可能です。
(2)1日中チャートを確認しなくても大丈夫
数日~数週間ポジションを保有した後に売買する取引方法なので、日足のチャートを活用することが多いでしょう。
つまり、1日1回チェックすることができれば大丈夫です。
毎日きまった時間にチェックしておくことで、どのように変動しているかをより明確に知ることができます。
(3)スワップポイントが毎日受け取れる
ポジションの取引を実行する時に生じる通貨同士の金利の差額である【スワップポイント】を毎日受け取ることができます。
スイングトレードの場合は数週間ポジションを保有することもあるので、所有している期間が長ければ長い程、より多くのスワップポイントによる利益を受け取ることができるでしょう。
スイングトレードのデメリット
スイングトレードにはメリットもありますが、もちろんデメリットもあります。
(1)ロスカット
FX取引の手法すべてに共通して言えるデメリットですが、所有しているポジションの価値が下がった場合、強制的に決済をされてしまうロスカットの対象になってしまうことがあります。
所有しているポジションの価値が一度下がってまた上昇した場合であっても、あらかじめ決められた価値以下になった時に決済が実行されます。
もしロスカットがなく、ポジションを継続していれば得ることができた利益も、手にすることできなくなってしまうでしょう。
(2)相場が急変動したら対応できない
スイングトレードでは数日~数週間ポジションを所有して取引をするため、様々な社会情勢の影響を受けて通貨価値が急に変動した場合、即座に対応することが難しくなってしまいます。
(3)損切りの幅が大きい
FX取引をする場合は、自分で損切りのルールを設定して損失をできるだけ小さくすることが重要です。
スイングトレードではスキャルピングやデイトレードと比較して損切りの幅が広くなってしまうので、損切りによる損失が大きくなってしまう可能性があります。
スイングトレードで失敗しないために!注意点とは
スイングトレードにはメリットとデメリットがあります。
スイングトレードで失敗しないために、いくつかの注意点を知っておきましょう。
(1)トレンド分析とフォロー
スイングトレードは、トレンドの大きな波を利用して利益を得る取引手法です。
売買の回数は出来るだけ少なくして、大きな利益ができる時を待ってから売買を実行するようにしましょう。
スキャルピングやデイトレードのように、レンジ相場を利用して小さな利益を積み重ねる方法とは異なり、大きなトレンドの波がくるまで待つ忍耐力が必要です。
また、損をしないためのエントリーをするためには、十分な分析をしておく必要があります。
スイングトレードでは、日足や週足などを利用して取引をするため、慌てて取引を実行する必要がありませんよね。
「テクニカル分析」「ファンダメンタルズ分析」を十分にして、エントリーや売買を実行するようにしましょう。
しかし、スイングトレードでは1日中チャートを見る必要がなく、少ない方では1日1回しか確認しない、という人もいらっしゃいます。
たまたまチャートをチェックしたときに、乗り遅れてしまったトレンドの波を見つけることがあるかもしれませんが、乗り遅れたトレンドの波に乗ってしまわないように注意してください。
注意ポイント
急がなきゃ!といった焦りの気持ちは、FX取引に失敗してしまう原因の一つです。
(2)スワップポイントについての理解
スキャルピングやデイトレードでは、1日以上ポジションを保有することがないので、利用している通貨ペアの金利差であるスワップポイントを受け取ることができません。
一方、スイングトレードによる取引は日ごとい精算されるため、数日~数週間ポジションを保有するため、スワップポイントを受け取ることができます。
しかし、通貨ペアの金利差が生じた場合、金利差益を受け取ることができるケースと、支払う必要があるケースがあるので注意が必要です。
スイングトレードを開始する前に、利用する通貨ペアによってスワップポイントが受け取れるのかどうかを調べておきましょう。
スワップポイントの支払いが発生した場合にはどれくらいの支払いが必要になるのかも知っておくべきです。
また、スワップポイントの支払いが必要である通貨ペアであっても、取引によってスワップポイントよりも大きな利益を得ることができるケースもあるので、事前に確認しておくことが大切です。
(3)高レバレッジはNG
FX取引をする場合、レバレッジをかけることで少ない手元資金で大きな取引をすることが可能です。
しかし、スキャルピングやデイトレードと比較して一回の取引額が大きいスイングトレードにおいて高いレバレッジをかけることは非常に危険です。
高いレバレッジをかけて取引に成功した場合には、大きな利益を得ることが可能ですが、反対に取引に失敗した場合の損失が大きくなってしまいますよね。
また、高レバレッジをかけて取引をすることで、取引に失敗して損失を被ってしまうと証拠金が早く減ってしまうので、ロスカットの対象になる可能性が高くなってしまいます。
スイングトレードでレバレッジをかけた取引をする場合は、最大でも5倍程度のレバレッジにしておきましょう。
(4)1日に1回はチャートチェック
スイングトレードでは日足・週足のチャートを利用して取引をすることになります。
1日に1回は必ずチャートをチェックするようにしましょう。
できれば、毎日同じ時間帯にチャートをチェックして、昨日チェックした時からどのようにチャートが変化しているかを確認して、今後の動きを予想しておくことが大切です。
(5)ストップ注文を忘れずに
スイングトレードでは、1日中チャートを確認しておく必要がないので、大きな価値変動が起きたときに取引を実行することができない可能性があります。
予め、何かしらの原因によって発生した利益を得るためのチャンスや、損失を避けるための注文をしておくことができます。
利益を逃さないためのしておく注文を「指値注文」、損失を抑えるため自動で損切りをしてくれる注文を「ストップ注文」といい、チャートを見てない時間に相場の急変動が起きても損失を最小限に抑えることができます。
また、レジスタンスラインとも言われる上値抵抗線が上昇した場合には、それに合わせてストップ注文の値をその都度変更しておくようにしましょう。
(6)取引ルールは絶対に変えない
スイングトレードだけでなく、FX 取引全てに共通して言えることですが、取引の際に自分で決めたルールは最後まで変更しないようにしましょう。
損切り、エントリーをする時間、チャートチェックの時間など、取引前に自分でルールを設定してください。
注意ポイント
ルールを設定せずに取引を開始した場合、冷静な判断ができず、その時の精神状態に左右されるため、結果として取引に失敗してしまう可能性が高くなってしまいます。
まとめ
今回はFXの取引手法の一つ「スイングトレード」についてご紹介しました。
数日~数週間で取引を実行するスイングトレードにはメリットとデメリットがあります。
様々な取引のための注意点をご紹介しましたが、FX取引を成功させるためには十分な知識が必要なので、取引を開始する前にきちんとFX取引についての勉強をしておきましょう。
そして、自分の生活スタイルにあった取引手法を選択してFXに挑戦してください。