株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
FXは土日を除いて24時間取引できる、レバレッジを効かせて効率良く資産を増やせるので資産運用の1つの手段として人気があります。
しかし、FXは副業から専業に切り替えるほど利益を得られる人がいる一方、大きな損失を抱えて撤退する人も多くいます。
そのため、FXは難しいものと考えている人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、FXは難しいのか、難しいと言われている理由について解説します。
Contents
FXは難しい?
資産運用には、株式投資やFX、投資信託、不動産投資などの様々な方法があります。
投資信託は、自分で運用するわけではなく資産運用のプロに運用を任せます。
不動産投資も、基本的に管理は不動産会社に委託するため、そこまで難しいとは言えません。
しかし、株式投資やFXは自分で運用しなければならないため、資産運用の中では難しいと言えます。
FXが難しいと言われている6つの理由
FXが難しいと言われる主な理由には、自分で運用しなければならないという理由以外にも以下の6つの理由が挙げられます。
- 勝率は50%ではない
- 初心者でも対戦相手はプロである
- 必要のないポジションを持ちやすい
- メンタルコントロールが難しい
- 為替変動の要因が多数ある
- レバレッジの調整が難しい
それぞれの理由について見ていきましょう。
勝率は50%ではない
FXは為替が上がるか下がるかを予想しながらトレードを行うことによって差益を得ます。
上がるか下がるかを予想するだけなのであれば、2つの選択肢の中から1つ選ぶだけなので勝率は50%です。
確かに、コインの裏表のように選択肢が2つしかない場合には単純に勝率が50%ですが、FXの場合には選択肢は2つでも勝率が単純に50%とは言えません。
その理由はそれまでの変動とその後の変動は連動しているため、選んだ選択肢によっては勝率が変動するためです。
例えば、上昇トレンドが生じている状況で買いポジションを保有すれば、上昇する可能性が高いので勝率も高くなります。
逆に、売りポジションを保有すれば、流れに歯向かうことになるので勝率が低くなります。
つまり、相場の流れを読むことが勝率を左右することにつながるため、FXの知識や経験を身に付けなければ為替変動を予想するのはなかなか難しいと言えるでしょう。
初心者でも対戦相手はプロである
スポーツでは、アマチュア選手はアマチュア選手同士で、プロ選手はプロ選手同士で試合を行います。
しかし、FXは、初心者とプロが同じ土俵で戦うことになるので安定した利益を得ることが容易ではありません。
FX初心者が安定した利益を得るためには、プロに勝てるように知識や経験を身に付ける、プロの行動を予想しながら取引を行うことが求められます。
そのため、知識や経験が身に付くまでなかなか安定した利益を得にくいと言えるでしょう。
必要のないポジションを持ちやすい
取引時間が限られていれば、時間がない時は取引しないという選択肢がありますが、土日を除いて24時間取引できてしまうため、つい必要のないポジションを持ちやすいので注意が必要です。
例えば、通勤時間、休憩時間、寝る前でも取引できる環境が整っていれば、簡単にトレードできてしまいます。
そのため、つい必要のないポジションを持って、そのポジションがこげついてしまうという事態に陥りやすいと言えます。
専業でトレードしている人も、24時間トレードしているわけではありません。
相場状況を考慮しながら一瞬のチャンスを逃さないようなトレードを心掛けています。
つい無駄なポジションを持ってしまい、損切りしがちなので注意しましょう。
メンタルコントロールが難しい
含み損を抱える人の中には、「このまま所有していればそのうち反転して損失が小さくなる」「一度上がったのだからもう一度上がる」となかなか損切りできない人もいます。
しかし、この根拠は自分にとって都合の良い根拠で、含み損が生じたということは予想とは異なる変動が生じており、危険な状態であると言えます。
このような状況であるにもかかわらず、損切りできないでいると、さらに損失が大きくなる可能性が高いので注意が必要です。
FXでは、適切なタイミングで利確や損切りを行うことが成功への近道と言えます。
しかし、「まだ利益が増える」「損失が小さくなるかも」となかなか実行に移せない人が多いため、メンタルコントロールが難しいと言えるでしょう。
為替変動の要因が多数ある
FXの為替変動が生じる要因は、テクニカルとファンダメンタルズの2つに分類されます。
テクニカルとは、チャートから次に生じる変動を予想して取引を行うことによって生じる為替変動のことです。
ファンダメンタルズとは、通貨を発行している国の経済情勢・国際情勢などに基づきながら次に生じる変動を予想して取引を行うことによって生じる為替変動のことです。
このように為替変動が生じる要因は1つではなく、複数の要因が絡んでいるため、なかなか為替変動を予想することが難しいと言えるでしょう。
レバレッジの調整が難しい
レバレッジを高く設定すれば、トレードに必要な資金を抑えられるほか、少ない資金で効率良く資産を増やすことが期待できます。
しかし、反対に高く設定すると、大きな変動が生じた場合の損失が大きいだけでなく、強制決済であるロスカットが発動しやすくなるので注意が必要です。
少しでも多くの利益を得たい場合には、レバレッジを高く設定するのが必須と言えますが、何でも高く設定すればリスクが大きくなるだけなので、調整が難しいと言えるでしょう。
FXに取り組みやすい2つの方法
FXは、資産運用の中では難しい運用方法であると言えますが、初心者でも取り組むことはできないのでしょうか?
初心者でもFXに取り組みやすい方法として以下の2つが挙げられます。
- スワップポイントを狙う
- 自動売買を利用する
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
スワップポイントを狙う
スワップポイントとは、通貨間の金利差によって受け取れる配当のような利益のことです。
配当は年数回決まった時期にしか受け取ることができませんが、スワップポイントは毎日受け取ることができます。
スワップポイントはレバレッジを高くすれば、その分だけ受け取れるスワップポイントも増えるため、通貨ペアによっては入金した証拠金を1年で倍に増やすことも可能です。
ただ通貨を保有しているだけで毎日受け取れるため、差益を狙う方法よりも比較的容易に取り組めるでしょう。
自動売買を利用する
株式投資にはロボアドバイザーというAIによる自動売買がありますが、FXにも自動売買があります。
自動売買を利用してトレードを行えば、仕事でチャートを見ることができない時間帯でも自動で売買を行ってくれるので効率的と言えます。
また、決済や損切りも自動的に行ってくれるため、メンタルに左右される心配もありません。
安定した利益を得たい場合は、自動売買を利用するのも選択肢の1つと言えるでしょう。
まとめ
FXは自分で売買しなければならないため、投資信託や不動産投資と比較すると難しい資産運用の方法と言えます。
また、それ以外にも勝率は50%ではない・初心者でも対戦相手はプロであるなどの理由も挙げられるため、FX初心者が安定した利益を得ることは容易ではありません。
しかし、FXがどんなものなのかしっかり理解して知識や経験を身に付ければ、初心者でも安定した利益が期待できるようになります。
また、スワップポイントを狙ったトレードを選ぶ、自動売買を選ぶなどの方法を選択すれば、FXの知識や経験が少ない初心者でも取り組みやすいと言えるでしょう。