株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
FX取引には【スキャルピング】【デイトレード】【スイングトレード】の三種類があり、この3つの手法にはそれぞれ特徴があります。
今回は、FX取引の手法の一つである【スキャルピング】の特徴や利益を出すためのコツ、デイトレードとの違いなどについてご紹介しています。
これからFX取引を開始して利益を出したい!とお考えの方は是非一度ご確認ください。
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スキャルピングとは
そもそもスキャルピングとは何なのでしょうか?
スキャルピングは超短期的な売買をすることで利益を出す取引の手法です。
1分足や5分足など、とても短い時間足での売買をすることで、小さな利益を積み上げていく、という方法で利益を確保します。
取引の多くは数秒で終了することが多く、スキャルピングの長い取引でも5分ほどです。
一日の内に何度も取引を繰り返すことで、利益をつみあげますが、スキャルピングで利益を出すためには、売買のタイミングを短時間で見極めることが重要です。
スキャルピングで利益を確保している人の多くは、一日に何百回何万回の取引をしています。
スキャルピングのメリット5つ
スキャルピングのメリットとして
- リスクが低い
- FX取引の経験値が高くなる
- 複数回の取引をすることができる
- レバレッジを利用した取引ができる
- 取引によるストレスが少ない
などが挙げられます。
それぞれのメリットについて確認していきましょう。
1.リスクが低い
損切りのルールを自分で設定してきちんとルールを守って取引をすることで、リスクを抑えることができます。
数秒間・数分間という短期間しかポジションを保有しないスキャルピングは、すぐに取引をしてポジションを手放すことになるので、大きな相場の変化やトレンドの発生に影響を受ける確率が少なくなります。
また、もし相場の変動などによって影響を受けた場合であっても、短時間で手放すことになるのでリスクを少なくすることができるでしょう。
2.複数回の売買でFX取引の経験値が上がる!
FX取引は、これまでの経験が非常に大切になります。
いつ売買をするべきなのか、損切りをしておくべきなのか、数値によって判断することはもちろん、取引を実施する際の判断材料としてこれまでの経験がとても役に立つでしょう。
スキャルピングは1日に何回もの売買を実施するため、自然と取引のタイミングを見極めるための経験を詰むことができます。
将来的に長期の売買をするトレーダーになりたい場合であっても、最初のうちは短期取引を繰り返して経験を積み重ねることが重要です。
3.1日に何度も取引可能!
スキャルピングは、1銭単位の利益を多く確保して積み重ねるために1日のうちに何度も取引を行います。
1回の取引で負けてしまったとしても、1日複数回の取引を行うので、1日の終わりに取引の結果がプラスになっていることが大切なのです。
反対に、1日の内に何回も利益を出す機会がある、ということです。
FX取引に慣れてくると、中長期的な取引を中心として、毎日の小さな利益を確保するためにスキャルピングも一緒に行う、といった方法も利用できるでしょう。
4.ストレスが少ない!
スキャルピングは1日の内に売買を終了し、ポジションを手放すことになります。
取引をしている時間だけしかポジションを保有していないので、他の作業をしている時や寝ている時に相場が大きく変動してしまう心配がありません。
また、翌日に持ち越すこともないため、トレンドの影響を受ける可能性が限りなく低く、FX取引をしていることによるストレスをあまり感じることがないでしょう。
5.レバレッジを有効に活用できる!
スキャルピングは、FX取引の中でもレバレッジの活用に向いています。
国内のFX取引では最大25倍までのレバレッジをかけることができ、少ない資産でもレバレッジを利用して取引を実現することが可能なのです。
通常、ハイレバレッジの取引はリスクが高いと言われています。
しかし、スキャルピングの場合ポジションを所有している時間が短く、相場の変動の影響を受ける可能性が非常に低いため、レバレッジをかけた取引であってもリスクを抑えた取引を実現することができるでしょう。
ポイント
スキャルピングでレバレッジをかける際には、自分で損切りルールを作成してきちんと守ることが大前提です。
スキャルピングのデメリット5つ
スキャルピングにはメリットもありますが、同様にデメリットもあります。
5つのデメリットについて確認しておきましょう。
- 作業が細かい
- 瞬発的な判断力が必要
- 短時間で終了できない
- 事実上の手数料が大きくなる
- 損切りできずに大きな損失を受ける
1.作業が細かい
スキャルピングは、これまでご紹介したように短い時間で何度も売買取引を繰り返すことで利益を積み重ねていきます。
短い時間で沢山の取引を行うため、単調な作業を1日に何度も繰り返す必要があります。
注意ポイント
細かい作業を繰り返すことを苦痛に感じてしまう人には向いていないでしょう。
2.瞬発的な判断力が必要
スキャルピングは数分・数秒での売買が中心の取引です。
取引をしている時間はチャートに集中して、取引のチャンスを見極めなければいけません。
チャートをしばらく見ていると、取引をするべきチャンスが何度か来るでしょう。
売買取引をするか、売買をするか、決済をするか、チャートは常に変化するので、瞬発的に判断する必要があります。
もちろん、一日に何度も取引を繰り返すことになるので「このタイミングでは取引をしない」という判断をすることもできます。
しかし、一度ポジションを所有した場合、どこかで決済をする必要がありますよね。
ポイント
相場は常に変化しています。
チャートをきちんと見極める力をつけて、売買や決済の判断をすることが重要です。
3.短時間で終われない
スキャルピングは、数秒・数分単位の取引を積み重ねる方法ですが、短時間での取引で利益を確保することができる、という訳ではありません。
取引を実行する場合、チャートを見て取引のタイミングを見極めることになりますが、取引するべきタイミングは予告されているわけではないので、いつチャンスがくるか分かりません。
つまり、細かい取引を複数回重ねるために、長時間チャートを見ておくことになります。
4.事実上の手数料が大きくなる
一日の取引回数が多くなることで、取引手数料もその分多くなってしまう可能性があります。
FX会社によって異なりますが、取引回数が多くなることで発生する手数料の金額が、利益よりも多くなってしまうと結果として損をしてしまっている、というケースもあるので注意が必要です。
5.大きな損失を被る可能性がある
スキャルピングでは、レバレッジをかけることで少ない資産でも取引をすることができますが、何かしらの影響で、ポジションを所有している数分間で相場が大きく変動してしまうことがあります。
高レバレッジの取引をしている際に相場が大きく変動してしまうと、損失も大きくなってしまうでしょう。
また、数分で手放すつもりだったポジションが、ネット環境が使用できなくなってしまうなどのハプニングによって売買することができず、相場が大きく変動してしまうこともあります。
ポイント
何かが起きてしまってからの対策では遅いので、常にロスカットを注文しておくべきです。
スキャルピングを成功させるためのポイント
スキャルピングにはメリットもありますが、デメリットもあります。
では、スキャルピングを利用して利益を確保するためのポイントにはどのようなものがあるのでしょうか?
1.テクニカル分析の知識を付ける!
スキャルピングで利益を確保するためには、チャートを見て売買時期を瞬時に見極める必要があります。
しかし、ただチャートを長時間見つめているだけでは売買のタイミングを判断することは難しいでしょう。
スキャルピングを行う場合、一般的にテクニカル指標を利用することになります。
まずはFX取引の基礎知識の一つである【テクニカル分析】について学習しておきましょう。
テクニカル分析を利用することで、より正確に売買時期を判断することが可能になります。
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初心者もFXで勝てる?テクニカル分析を分かりやすく解説
この記事の監修 株式会社インベストメントカレッジ 吉田健吾 累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介 ...
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2.取引時間帯に注意
FX取引は24時間好きな時間に行うことができます。
しかし、どの時間にスキャルピングをしても利益をだすことができる、という訳ではありません。
もちろん、利益を出すためには取引がさかんな時間帯に売買をすることがポイントです。
取引が活発な時間帯は大きく分けて3つあり、
- 日本時間 (9:00~11:00)
- 欧州時間 (16:00~18:00)
- ニューヨーク時間 (22:00~24:00)
これらの時間帯から自分が利用しやすい時間帯を選択して取引をしてみましょう。
しかし、相場が激しく変化している場合は損をしてしまう可能性も高くなってしまうので、取引に慣れるまでは変化が少ない、取引が少ない時間帯を選択して試してみることも大切です。
慣れたら、上記の取引が活発な時間帯での取引に挑戦してみましょう。
3.通貨ペアの選び方も大切!
スキャルピングでは通貨ペアの選び方も重要です。
もちろん、その日に取引が活発に行われている通貨ペアを選択することで、売買取引による利益を確保しやすくなります。
しかし、スキャルピングでは、スプレッドの幅にも注意が必要です。
スプレッド幅が広い通貨ペアを選択すると、スキャルピングでは数多くの取引をするため、実質の手数料が大きくなってしまい取引をすればするほど利益が少なくなってしまいます。
スキャルピングによって利益を出しても、手数料の方が利益よりも大きくなってしまって結果として損をしてしまいますよね。
ポイント
通貨かペアを選択する際にはスプレッドができるだけ小さいものを選択することが大切です。
4.FX会社の選び方も重要!
スキャルピングはどのFX会社を利用するかも成功するかどうかを決める重要なポイントです。
まずFX会社によってはスキャルピングを禁止しているところもあるので、事前に確認しておきましょう。
また、前述の通り、スプレッド幅ができるだけ小さい会社を選択します。
その他には、売買の際の注文価格と実際の約定価格の差を意味する『スリッページ』ができるだけ少ない会社を選択しましょう。
スキャルピングは手軽な取引方法?
FX取引の中のスキャルピングという取引手法は、一日に複数回の取引を実施して小さな利益を積み重ねるものです。
取引は数秒・数分で行うため、手軽にできるFX取引方法であるかのように感じます。
しかし、実際にスキャルピングで安定した利益を得るためには、豊富な知識と判断力、取引時期を逃さない瞬発力が必要です。
注意ポイント
知識がないままにスキャルピングでレバレッジをかけた取引を開始してしまった場合、十分なリスク対策ができていないことが原因で大きな損失を被る可能性もあるでしょう。
FX取引初心者にはデイトレードがオススメ!
今回ご紹介したスキャルピングによるFX取引を成功させるためには、ポジションを売買する判断力や知識が必要になります。
また、数秒や数分の間に売買の有無や決済をするかを決断する必要があるので、FX取引初心者の方には少々難しいかもしれません。
まず、初心者の方は1日で取引を終了させる「デイトレード」から開始してみてはいかがでしょうか?
デイトレードは1日数回の取引で終了し、翌日に持ち越さないためにストレスも少ない取引方法です。
デイトレードをして売買のタイミングなどを見極められるようになったら、スキャルピングにも挑戦してみると良いでしょう。