株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
FXは土日を除いて24時間取引することが可能です。
そのため、日中働いていて資産運用の時間を確保できないサラリーマンの中には、FXを選んで行っている人も多いと思います。
FXでは、ポジションを持ち越した場合のリスクが大きいため、ポジションを持ち越さないデイトレを選んでいる人が多いですが、デイトレと他の手法はチャートの見方が異なるのでしょうか?
そこで今回は、FXのデイトレを始める際のチャートの見方について解説します。
Contents
FXのデイトレはチャートの見方がある?
デイトレとは、FXの取引手法の1つで、デイトレードの略称です。
FXの取引手法は大きく以下の3つに分類されます。
- スキャルピング:数秒から数分で取引を完結する
- デイトレード:数十分から数時間で取引を完結する
- スイングトレード:数日から数ヶ月で取引を完結する
大きな違いは取引完結までの時間です。
スキャルピングとデイトレードは、エントリー後の決済が日をまたぎません。
そのため、スキャルピングとデイトレードは、寝ている間に大きな為替変動が生じて損失が生じたという事態を防ぐことが可能です。
取引を完結するまでの時間が異なるということは、取引の際に利用するチャートの見方も当然異なります。
デイトレードの場合におけるチャートの見方について詳しく見ていきましょう。
デイトレのチャートの見方5つ
デイトレのチャートの見方について勉強する際は、以下の5つのポイントを押さえておくことが重要です。
- 10分足や15分足を選ぶ
- 移動平均線をチェックする
- トレンドラインをチェックする
- サポートラインをチェックする
- レジスタンスラインをチェックする
それぞれのポイントについて解説します。
10分足や15分足を選ぶ
FXで使用するチャートには1分足や10分足など、数多くの時間足があります。
そのため、「どの時間足で見ればいいのか分からない」と見方が分からない人も多いと思います。
1分足や5分足は短期間に取引を完結するスキャルピングに適している時間足です。
一方、10分足や15分足は取引を完結するまでの期間がスキャルピングより少し長いデイトレに適している時間足です。
このように選ぶ取引手法によってチャートの見方が異なってくるため、取引手法に合った時間足を選ぶことが重要と言えるでしょう。
移動平均線をチェックする
移動平均線とは、為替変動を分かりやすくするために線で結んだものです。
FXの相場は、トレンド相場とレンジ相場の大きく2つに分類されます。
トレンド相場になっている場合はトレンドの方向に合わせてエントリーすることによって安定した利益が期待できます。
一方、レンジ相場の場合にはレンジの下限と上限を判断してエントリーする必要があります。
スキャルピングの場合は単純に移動平均線の上下に合わせてエントリーすればいいですが、デイトレの場合は所有期間が長くなるため、どのような相場状況にあるのかをより正確に把握することが求められると言えるでしょう。
トレンドラインを引く
スキャルピングの場合には為替変動が少しでも生じていれば、エントリーのタイミングを特に気にする必要はありません。
しかし、デイトレの場合は所有期間が長くなるだけでなく、1回の利益を大きく狙うため、適切なタイミングでのエントリーが求められます。
デイトレのエントリーのタイミングを決める際のチャートの見方で重要なのが、トレンドラインを引くということです。
トレンドラインとは、安値と安値、高値と高値を結んだ線のことですが、これをチャートに表示すれば、どのタイミングでエントリーすれば良いかより判断しやすくなるでしょう。
サポートラインをチェックする
サポートラインとは、下値支持線とも呼ばれているラインのことで、そのラインまで為替が下がってくると買いが発生して反発しやすい価格帯を意味しています。
そのラインをしっかり把握しておけば、サポートラインに触れたタイミングで反対方向にエントリーすることで安定した利益が期待できます。
しかし、必ずしもサポートラインで反発するとは限りません。
サポートラインを突き抜けてしまった場合には、突き抜けた方向に変動が加速する可能性もあります。
デイトレのチャートの見方を学ぶ際には、決めつけてしまうのではなく、様々なパターンを想定しておくことが重要と言えるでしょう。
レジスタンスラインをチェックする
レジスタンスラインとは、上値抵抗線とも呼ばれるラインのことで、そのラインまで為替が上がってくると売りが発生して反発しやすい価格帯を意味しています。
サポートラインのケースと同様、そのラインをしっかり把握しておけば、サポートラインに触れたタイミングで反対方向にエントリーすることで安定した利益が期待できます。
しかし、レジスタンスラインも絶対に反発するとは限りません。
レジスタンスラインを突き抜けてしまった場合には、突き抜けた方向に変動が加速する可能性もあります。
スキャルピングとは違い、デイトレはチャートをより正確に読み解くことが求められます。
チャートの見方をしっかりと理解することが、デイトレで成功するための秘訣と言えるでしょう。
デイトレを行う際の注意点
FXでデイトレを行う際は、以下の2点に注意が必要です。
- 損切りをしっかり行う
- 万が一に備えて逆指値をしておく
それぞれの注意点について見ていきましょう。
損切りをしっかり行う
スキャルピングの手法では、小さな為替変動を狙って細かく利益を積み重ねます。
そのため、1回の取引で得られる利益は大きくありませんが、生じる損失も大きくならないのが大きなメリットです。
一方、デイトレの手法では、スキャルピングよりポジションの所有期間が長いため、1回の取引で得られる利益が大きくなる反面、生じる損失も大きくなる可能性があるので注意が必要です。
ポジションの所有期間が長いほど、1回の取引で得られる利益が大きくなりますが、反対に損失が大きくなる可能性もあるので損切りが重要になってきます。
「もう少し所有していれば含み損が小さくなるはず」と期待するのではなく、予想と異なる為替変動で含み損が生じた場合は、損失が大きくなる前に早めに損切りすることが重要と言えるでしょう。
万が一に備えて逆指値をしておく
スキャルピングは数秒から数分間で取引を完結するため、ポジションを持ち越す可能性はほとんどありません。
しかし、デイトレは数十分から数時間で取引を完結するため、タイミングを待っている間に寝てしまうことでポジションを持ち越してしまう可能性があります。
ポジションを持ち越したことがプラスに働く可能性もありますが、寝ているのはちょうど相場が閑散としている時間帯で板が薄く、急な為替変動が生じるリスクが高いので注意が必要です。
予期せぬ損失を未然に防ぐためにも、デイトレの手法を選んだ場合には、あらかじめ指値をしておくほか、万が一に備えて逆指値も設定しておいた方が良いと言えるでしょう。
まとめ
デイトレはポジションを翌日まで持ち越さず、数十分から数時間で取引を完結する手法です。
スキャルピングでは為替変動に合わせて細かく取引を繰り返すため、そこまでチャートをしっかりと読み解く必要はありません。
しかし、デイトレはポジションの所有期間が長いため、リスクを抑えるまたは1回の取引で大きな利益を狙うためにも、しっかりとチャートを読み解くことが求められます。
そのためには、チャートの見方をしっかり身に付けなくてはなりません。
チャートの見方を身に付けることができれば、デイトレで安定した利益を得ることが期待できるでしょう。