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FXのヨーロッパ時間は取引しやすい?時間帯による違いを解説

投稿日:2019年10月14日 更新日:

この記事の監修

株式会社インベストメントカレッジ 
吉田健吾

累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。

FXは24時間取引できるのが魅力の1つですが、常に積極的に取引が行われているわけではありません。

取引が活発なヨーロッパ市場やニューヨーク市場が始まる日本時間の夕方~夜は、日中働いているサラリーマンの帰宅時間と重なるため、取引に適した時間と言えます。

ヨーロッパ時間ではどのような戦略を立てればいいのでしょうか?

そこで今回は、FXのヨーロッパ時間の特徴と他の時間帯の特徴について解説します

FXのヨーロッパ時間は取引しやすい?

FXのヨーロッパ時間は取引しやすい?

株式投資の取引時間は、証券取引所が開いている平日9時~15時までに限られています。

なお、土日と祝日は、証券取引所が閉まっているので取引できません。

FXの取引時間は、東京市場だけでなくオセアニア市場、ヨーロッパ市場、ニューヨーク市場など、世界各地で取引されているため、土日を除いて24時間取引することが可能です

しかし、FXは24時間取引できると言っても、各時間帯で相場の特徴は大きく異なります。

そのため、FXで安定した利益を得るためにはそれぞれの時間帯の特徴をよく理解した上で取引することが重要です。

24時間を4つの特徴に分けて見ていきましょう。

オセアニア時間とは

オセアニア時間とは、ニュージーランドのウェリントン、オーストラリアのシドニー市場がメイン(5時~15時)の時間帯です。

取引が活発なヨーロッパやニューヨークが終わって、日本人もまだ寝ているまたは仕事の準備をしている人が多いため、取引量が少なく相場が動きにくい時間帯と言われています。

しかし、土日に地政学的リスクが高まるといった事態が生じた時は、いくら取引量が少ないオセアニア時間でも取引量が多くなる場合があります。

板の薄さが理由で、大きな為替変動が生じてロスカットされることもあるので注意が必要です。

東京時間とは

東京時間とは、東京、香港、シンガポール等の市場がメイン(8時~17時)の時間帯です。

オセアニア時間と比べると取引が活発になりますが、基本的に穏やかな為替変動が生じることが多い時間帯と言われています。

5日・10日(ごとおび)と呼ばれる5と0の付く日は、日本企業が決済を行うために外貨を両替することが多く、10時前に為替変動が大きく動きます

しかし、それ以外は基本的にレンジ相場になるケースが多いため、レンジに合わせながら取引するのが安定した利益を得るためのポイントです。

ヨーロッパ時間とは

ヨーロッパ時間とは、ロンドン市場がメイン(17時~1時)の活発な時間帯です。

詳しくは後述しますが、東京市場と比較するとヨーロッパ市場は規模が大きく、様々な通貨の取引が活発と言われています。

上昇または下降するのかという1日の方向性を決める時間帯で、為替変動が不安定になりやすいため、FX初心者には難しい時間帯です。

ニューヨーク時間とは

ニューヨーク時間とは、ニューヨーク市場がメイン(22時~7時)の時間帯です。

22時~23時はヨーロッパ時間とニューヨーク時間の重なる時間帯であることに加え、経済指標の発表なども多いため、活発な取引によって大きな為替変動が生じやすいと言われています。

日本人にとっては仕事から帰宅して落ち着く時間帯であるため、取引に参加している人が多くいます

2時以降はロンドン市場が閉まるため、大きな為替変動が生じにくいですが、ちょうど日本人は寝ている時間帯なので、あまり気にしなくてもいいでしょう。

ヨーロッパ時間の特徴

ヨーロッパ時間の特徴

ヨーロッパは横に長く、東欧から西欧まで徐々に市場が開いていきます。

ヨーロッパ時間のメインであるロンドン市場は、1日の外国為替取引の3割を占めていると言われています。

オセアニア時間や東京時間は、米ドル・円、豪ドル・円などの実需と関連する通貨の取引が活発ですが、ロンドン市場の始まる17時になるとユーロやポンド、中東、アフリカの通貨など様々な通貨の取引が活発になります。

続いてヨーロッパ時間で主に取引される通貨とヨーロッパ時間の為替変動の特徴について詳しく見ていきましょう。

ヨーロッパ時間で主に取引される通貨

ヨーロッパ時間は、様々な通貨が取引されると言いましたが、その中で取引が特に多いのがユーロ・米ドルです。

他にも、ポンド・米ドルや米ドル・スイスフラン、ユーロ・ポンド、ユーロ・円、トルコリラ・円などの取引も盛んになります。

ヨーロッパ時間の為替変動の特徴

取引に参加するトレーダーの多いヨーロッパ時間では、東京時間のレンジ相場とは異なり、トレンド相場になりやすいという特徴があります。

しかし、金融政策や経済指標の発表をきっかけに、トレンドが転換する可能性もあります

取引量が多く、トレンドが転換した時は勢いづいて大きな損失を抱える可能性も高いため、明確なトレンドが出るまで待つことも1つの選択肢と言えるでしょう。

ヨーロッパ時間の戦略

ヨーロッパ時間の戦略

市場が活発になるヨーロッパ時間は、戦略を誤ると値動きが大きい分、大きな損失を抱える可能性も高いため、しっかりと戦略を練って取引に臨むことが重要です。

ヨーロッパ時間はどのような戦略を立てればいいのでしょうか?

FXのヨーロッパ時間において継続的に安定した利益を得るための戦略として以下の2つが挙げられます。

  • ECBの金融政策・経済指標を意識する
  • ユーロ・ドルのトレンドを意識する

それぞれの戦略について見ていきましょう。

ECBの金融政策・経済指標を意識する

ヨーロッパ時間で取引が最も盛んなのはユーロです

そのため、ユーロに関連するファンダメンタルズ分析は必須です。

ヨーロッパの中央銀行のECBの行う理事会は、ヨーロッパ時間の為替変動に大きな影響を与えます。

夏時間は日本時間の20時45分、冬時間は21時45分に政策金利が発表されて、続いてECB総裁による記者会見が実施されます。

理事会が開催された4週間後に発表される議事録に関する内容や3の倍数月に発表される経済見通しなどもユーロに影響を与えます。

購買担当者指標(PMI)、消費者物価指数などのユーロ全体の経済指標だけでなく、ドイツのGDP、IFO景況指数などの影響も受けるため、しっかり確認することが重要です

また、特にヨーロッパは、ギリシャ危機やイギリスのEU離脱問題などの為替変動に影響を与える要因を抱えています。

取引参加者が多く、大きな為替変動が生じやすい時間帯なので為替変動に影響を与える要因をしっかりと確認しておきましょう。

ユーロ・ドルのトレンドを意識する

世界中で最も取引の多い通貨ペアはユーロ・ドルですが、ヨーロッパ時間のユーロ・ドルは一度トレンドが発生すると、そのトレンドが続きやすいという傾向があります。

そのため、ヨーロッパ時間にユーロ・ドルの取引をする際は、トレンドフォローが最も安定した利益を得やすいと言えます。

しかし、トレンドフォローが最も安定した利益を得られると言っても、トレンドが転換する可能性もあるので注意が必要です。

何でもトレンドをフォローすればいいというわけではなく、エントリーポイントをしっかりと考えてからのエントリーを心がけましょう。

まとめ

まとめ

FXは、世界中の市場が重なり合うように開場と閉場を繰り返しているため、土日を除いて24時間取引できるというメリットがあります。

しかし、24時間活発な取引が行われているというわけではありません。

オセアニア時間や東京時間は取引量が少なく、為替変動が大きくなる可能性は低いですが、ヨーロッパ時間やニューヨーク時間は取引量が多く、為替変動が大きくなる可能性が高いと言えます。

為替変動の予想を誤ってエントリーした場合には大きな損失を抱える可能性があるため、ヨーロッパ時間の特徴をよく理解してからエントリーしましょう。

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