株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
FX初心者の中には、FXで安定した利益を得るために、知識を身に付けてから取引しようとしている人も多いのではないでしょうか?
しかし、ネットなどに記載されている情報には、鵜呑みすると大きな損失を抱えることになる罠が潜んでいる可能性があるため、注意が必要です。
そこで今回は、FX初心者がリスクを抑えながら安定した利益を得るために覚えておくべき罠について、6つご紹介します。
Contents
FX初心者は罠にかかりやすい
FXの知識や経験がある人がネットなどでFXについて調べると、良い情報と悪い情報の取捨選択ができます。
しかし、FX初心者はネットに記載されている情報が良い情報なのか悪い情報か判断できず、記載されている情報をそのまま鵜呑みして罠にかかる可能性が高いと言えます。
安定した利益を得るために、FXの初心者がネットなどで情報を得ることは問題ありません。
ただ、情報の良し悪しが分からないまま活用した場合には、思わぬ罠にかかる可能性があるので注意が必要です。
FX初心者がかかりやすい罠6選
FX初心者が罠にはまらずに安定した利益を得るには、FX初心者がかかりやすい罠について理解した上で取引を進めていくことが重要です。
FX初心者がかかりやすい罠は、主に以下の6つです。
- 少額から取引できるという罠
- 24時間取引できるという罠
- ロスカットという罠
- インジケーターを過信するという罠
- 相場が大きく動く時に参加するという罠
- 証拠金維持率という罠
それぞれの罠について見ていきましょう。
少額から取引できるという罠
FX初心者がかかりやすい罠の1つ目は、少額から取引できるという罠です。
FXについて色々調べていると、「FXは少額から取引できる」ということがメリットとして記載しているのを目にした人も多いとでしょう。
確かにFXは少額から取引を始められますが、少額から取引を始められる理由はレバレッジ効果です。
レバレッジとは、国内のFX業者を使った取引では、最大で自己資金の25倍まで取引できます。
そのため、本来1ドル110円の米ドルを1万通貨取引する場合には110万円の資金が必要ですが、レバレッジ25倍では4万4,000円あれば取引できる一方で大きな罠があります。
例えば、1万通貨の取引をレバレッジ1倍で取引すると、110円が109円になった場合でも1万円の損で済みます。
しかし、レバレッジ25倍の取引で110円が109円になると損失が25倍と、25万円の損が生じることになります。
少額でレバレッジを高くして取引を始めることには、ハイリスク・ハイリターンになるという罠が潜んでいることを覚えておきましょう。
24時間取引できるという罠
FX初心者がかかりやすい罠の2つ目は、24時間取引できるという罠です。
株式投資は、平日9時~15時に取引時間が限られているため、日中働いている人にとって取引環境が整っているとは言えません。
しかし、FXは土日を除いて24時間取引できるため、日中働いている人にとって取引しやすい環境が整っています。
そのため、取引しやすい環境が整っているFXは、多くの資産運用に興味を持っている人が取り組んでいますが、24時間取引できるということが罠になる可能性があります。
24時間取引できるということは、いつでも取引できてしまうということです。
FX初心者の中には、FXの取引を始めてから「常にチャートを見ていないと落ち着かない」「常にポジションを持ちたがる」人がいます。
しかし、FXで安定した利益を出している人は、チャンスが来るまでじっと待ってチャンスが来たら確実に仕留めにいきます。
FX初心者の中には、相場が安定していない状況で無駄に取引して損失を抱える、または睡眠不足で日常生活に支障が生じる可能性もあるため、十分に注意しましょう。
ロスカットという罠
FX初心者がかかりやすい罠の3つ目は、ロスカットという罠です。
ロスカットとは、自分の予想と異なる変動が生じた場合に、自己資金以上の損が生じないよう強制決済する仕組みです。
ロスカットが発動する条件は各FX業者で異なりますが、証拠金維持率50%以下の場合には10万円の証拠金に対して、損失が5万円を超えるとロスカットが発動します。
「ロスカットで自己資金以上の損失が生じない」というのは間違いではありませんが、自己資金以上になる可能性もあるので注意が必要です。
例えば、2019年の1月3日は「フラッシュ・クラッシュ」という瞬間的な暴落で、108円の米ドルが104円後半へと円高が進行しました。
このような瞬間的な暴落では、ロスカットがうまく作動しないため、自己資金を上回る損失を補填しなければなりません。
余程の事態が生じない限り、このように自己資金以上の損失が生じることはありませんが、全くないとは言い切れないので注意しましょう。
インジケーターを過信するという罠
FX初心者がかかりやすい罠の4つ目は、インジケーターを過信するという罠です。
FXには、安定した利益を得るための手段としてテクニカル分析というものがあります。
テクニカル分析を駆使すれば、安定した利益を得られると思っている初心者も多いかもしれませんが、テクニカル分析は完璧ではありません。
テクニカル分析には、移動平均線やRSI、ボリンジャーバンドなど様々なインジケーターがあります。
数多くのインジケーターがある理由は、必ずしもそれが正しいとは限らず、次々新しいものが作り出されるためです。
インジケーターは取引のヒントを与えてくれますが、それが必ずしも正しいとは言い切れません。
インジケーターを過信して大きな損失を抱えないように注意しましょう。
相場が大きく動く時に参加するという罠
FX初心者がかかりやすい罠の5つ目は、相場が大きく動くときに参加するいう罠です。
FXは株式投資と比較すると価格変動が小さいため、レバレッジを効かせて取引するのが一般的です。
特に何もなければ変動幅がほとんどない日も多いため、FXの取引経験がある人の中には、経済指標が発表される日などの相場が大きく動く時に絞って参加する人もいます。
しかし、これをFX初心者が真似するのはただの博打です。
重要な経済指標が発表される日は、上下に乱高下が生じるケースも多いため、FX初心者が何も知らないまま取引すると乱高下に巻き込まれてロスカットになる可能性があります。
そのため、罠にかからないようにするためにも、FX初心者はなるべく大きな変動が生じるタイミングを避けて取引した方が良いと言えるでしょう。
証拠金維持率という罠
FX初心者がかかりやすい罠の6つ目は、証拠金維持率という罠です。
株式投資といった現物取引では、株式を購入する際に使用した金額以上の損が生じることはありません。
しかし、FXのような証拠金取引では購入に要した以上の損が生じる可能性があります。
例えば、1ドル110円の米ドルをレバレッジ25倍で1万通貨取引するには4万4,000円が必要です。
44,000円ピッタリ口座に入金していた場合は、ロスカットの発動条件が証拠金維持率50%であると、損失が22,000円を超えた時点でロスカットが発動します。
ですので、取引に要した費用以上の損が生じる可能性は低いです。
しかし、「口座に余裕をもってお金を入れておこう」と10万円入金していると、ロスカット発動条件である証拠金維持率は10万円を基準とするため、50,000円の損失が生じて初めてロスカットが発動します。
すぐロスカットにならないように口座に余裕をもってお金を入れておくことも1つの方法ですが、想像以上の損が生じる可能性もあるので必要以上に口座に資金を入れないようにしましょう。
まとめ
FX初心者が安定した利益を得るには、FXに関する知識をしっかり身に付けてから取引することが重要です。
しかし、初心者にとってはどの情報が良い情報なのか区別できないため、情報を鵜呑みすることで罠にかかって大きな損失を抱えてしまう可能性もあるので注意が必要です。
FX初心者が罠にかからないようにするには、正しい情報を身に付けてから取引することが重要です。
この記事で紹介した6つの罠以外にも、鵜呑みすると大きな損失を抱えてしまう罠が数多くあります。
最初はデモトレードで試してみるなど、情報の信憑性を確かめてから実践に移しましょう。