株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
FX取引を開始すると、チャートを分析してエントリーや売買時期を決定することになるでしょう。
チャートの分析方法には様々な方法がありますが、よりたくさんの分析手法を知っておくことで、より正確に相場の値動きを想定することが可能になり、取引が成功する確率が高くなります。
しかし、初心者の方の場合、どのチャート分析手法から学習するべきか、沢山ある取引手法の中から優先順位をつけて学習することは容易なことではありません。
今回ご紹介するトリプルトップとトリプルボトムはチャート分析の手法の中でも基本的なパターンです。
FXのチャート分析の基礎として学習しておきましょう。
Contents
トリプルトップ・トリプルボトムとは?
上昇トレンドや下降トレンドの終盤に発生するケースが多く、トリプルトップ・トリプルボトムが発生した後にトレンドが転換して上昇トレンドであれば相場が下降、下降トレンドであれば相場が上昇する流れになることがほとんどです。
類似したチャートのパターンとして、ダブルトップ・ダブルボトムがありますが、トリプルトップ・トリプルボトムの方が今後の相場の流れを正確に分析する材料として適しているといえるでしょう。
トリプルトップとトリプルボトムが出現した際に上手にエントリーすることで、利益を確保することができる可能性が高くなります。
確度の高い取引を成功させるために、チャートの中に出現する特徴を見落とさないようにしておきましょう。
では、トリプルトップとトリプルボトム、それぞれの特徴を見ていきましょう。
トリプルトップとは
チャート上で上昇トレンドが継続している中で、ネックラインを超えて同じくらいの高値を3回記録した状態を指します。
主に上昇トレンドの天井圏で発生します。
3つの山の高値の価格は同じくらいの価格であることが特徴で、真ん中の山の高値が飛び抜けている場合はヘッドアンドショルダートップであると判断することが可能です。
トリプルトップが発生している場合、上昇トレンドが終了しかけている、というサインで、相場がネックラインを下回ると、売り注文を入れるべきです。
しかし、真ん中の山が飛びぬけているヘッドアンドショルダートップであった場合、より強い売りのサインであると判断することができるでしょう。
トリプルボトムとは?
トリプルトップの反対の状況です。
下降トレンドの底値圏で発生することがほとんどで、ネックラインを下回り同じくらいの安値を3回繰り返して記録した状態を指します。
高値と安値を結んだラインで3つの谷を形成している形になります。
トリプルボトムが発生すると、下降トレンドが終了する兆しであると判断することができるため、相場がネックラインを超えて上昇したポイントが買いのポイントです。
真ん中の谷が飛びぬけて下に下がっている場合、トリプルトップではなくヘッドアンドショルダーボトムであると判断することができ、より強い買いのサインであると判断できるでしょう。
エントリーポイントをより詳しく知っておく
トリプルトップとトリプルボトムが発生したら、利益を確保することができる可能性が非常に高くなります。
しかし、パターンが発生したからと言ってむやみにエントリーをしても取引に失敗してしまうでしょう。
きちんと利益を確保するためにはエントリーポイントをきちんと見極めておくことが大切です。
トリプルトップとトリプルボトム、それぞれのより詳しいエントリーポイントを知っておきましょう。
トリプルトップのエントリーポイント
上昇トレンドの天井圏で発生するトリプルトップは、上昇トレンドの終焉が近いことを意味しています。
上昇トレンドが終了すると相場は下落していくので、売りのサインが出ていると判断することが可能です。
ダブルトップやヘッドアンドショルダーと同様で、ネックラインを基準としてエントリーポイントを決めます。
トリプルトップが発生して、ネックラインをローソク全体が下回ってからエントリーするようにしましょう。
トリプルトップを確認するとすぐエントリーしようとする方がいますが、ネックラインを完全に下回る前にエントリーした場合、完全に上昇トレンドが終了せずに相場が上昇してしまう可能性もあります。
きちんとネックラインを下回ったことを確認してからエントリーするようにしましょう。
トリプルボトムのエントリーポイント
トリプルトップと反対の状況です。
多くの場合、トリプルボトムが発生すると下降トレンドが終盤にさしかかっていることを予想することができるでしょう。
下降トレンドが終了すると、相場は上昇するので、買い注文のエントリーをするタイミングがやってきます。
トリプルトップと同様に、基準となるネックラインをローソク全体が完全に超えてからエントリーするようにしましょう。
また、トリプルボトムの場合も、ローソクが完全にネックラインを超えて相場が上昇するまでは、相場が急落する可能性もるので、きちんとネックラインを超えたことを確認してから買い注文を入れるようにすることが大切です。
トリプルトップ・トリプルボトムの利益確定ポイントを知ろう
FX取引で失敗しないためには、エントリーの際にあらかじめ利益確定ポイントと損切のポイントを設定しておくことが大切です。
トリプルトップの場合、ネックラインを中心としてラインが構成されますが、ネックラインからトリプルトップの高値までの幅と同じ幅は下落する、と想定してよいでしょう。
下落すると想定されるポイントを利益確ポイントに設定しておくことをオススメします。
実際の取引をする場合、事前に設定した利益確定ポイントに到達しても「もしかしたらもっと下がるかもしれない・・」と期待して取引をしない方がいらっしゃいますが、FX取引において事前に設定した取引ルールをその場の感情で変えてしまうことは非常に危険です。
事前に設定した利益確定ポイントできちんと取引するようにしましょう。
トリプルボトムの場合はトリプルトップのケースと反対で、トリプルボトムを構成する山の安値からネックラインまでの幅と同じ幅上昇すると想定することができます。
事前に利益確定ポイントを設定しておきましょう。
トリプルトップとトリプルボトムの注意点
FX取引を開始してチャートの分析を開始するようになると、トリプルトップやトリプルボトムは形が分かりやすいため早合点してエントリーしてしまうケースがあります。
しかし、トリプルトップとトリプルボトムのエントリーポイントについて先ほどご紹介した通り、ネックラインをローソク全体が完全に超えるまではエントリーしないようにしてください。
チャートの分析は、今後の相場の動きを予想する材料になり、その中でもトリプルトップやトリプルボトムはトレンドが転換する可能性が非常に高いと判断できるパターンです。
しかし、FX取引だけでなく投資に「絶対」はありません。
トリプルトップやトリプルボトムを見つけて早合点でエントリーしてしまった場合、結果としてトレンドが反転せずに損をしてしまうかもしれません。
FX取引に失敗しないためには、起こりうるリスクを最小限に抑えることがとても重要です。
トリプルトップ・トリプルボトムのエントリーポイントの基準となるネックラインをきちんと見極め、ローソク全体がネックラインを完全に超えてからエントリーする、ということを忘れないようにしましょう。
ポイント
ネックラインを超えていることで、トレンドの反転が始まっていることを示唆しているため、リスクを最小限に抑えることができます。
まとめ
今回はFX取引で重要なチャート分析で活用できる【トリプルトップ・トリプルボトム】のパターンについてご紹介しました。
トレンドが反転する可能性が非常に高いとても有効なチャートのパターンです。
初心者の方はまずデモトレードなどでチャートを分析する練習をしてみるとよいでしょう。
FX取引についての知識をより多く持ち、リスクを最小限に抑えた取引を実行することは利益確保のための第一歩と言えます。